「華道と狂言の世界は似ているかもしれませんね。伝統や様式美を守りながらも、長い歴史のなかで、その時代に合わせた個性が求められてきましたから…」
幼い頃から狂言界のホープとして活躍、その伝統や様式美で鍛えた狂言の技を、映画俳優という形でも披露してきた狂言師、野村萬斎。3日公開の大作時代劇「花戦(はないく)さ」で、華道の最古の流派・池坊の初代専好を演じ、こう振り返った。
専好は文禄3(1594)年、前田利家の屋敷に招かれ、松の木を使った巨大な砂之物(立花の一形態)を立てて称賛される。その場には豊臣秀吉の姿もあった…。
この史実を基に映画化された。専好の友である茶道家、千利休役に佐藤浩市、織田信長役には中井貴一という実力派俳優を配役。さらに秀吉役には歌舞伎俳優の市川猿之助と、豪華な布陣で臨んだ。狂言、歌舞伎など伝統芸を背負う役者と、映画界を代表する俳優とが一堂に顔をそろえる本格時代劇は製作段階から話題を集めた。
「着物を着た演技は狂言の様式とも通じますし、少々、オーバーに演じても構わない。時代劇は演じやすいですね」
萬斎は、「陰陽師(おんみょうじ)」シリーズで平安時代の陰陽師・安倍晴明(あべのせいめい)を演じ、「のぼうの城」では戦国武将・成田長親を演じるなど、時代劇映画に欠かせない個性派俳優としての地位を確立した。
幼い頃から狂言界のホープとして活躍、その伝統や様式美で鍛えた狂言の技を、映画俳優という形でも披露してきた狂言師、野村萬斎。3日公開の大作時代劇「花戦(はないく)さ」で、華道の最古の流派・池坊の初代専好を演じ、こう振り返った。
専好は文禄3(1594)年、前田利家の屋敷に招かれ、松の木を使った巨大な砂之物(立花の一形態)を立てて称賛される。その場には豊臣秀吉の姿もあった…。
この史実を基に映画化された。専好の友である茶道家、千利休役に佐藤浩市、織田信長役には中井貴一という実力派俳優を配役。さらに秀吉役には歌舞伎俳優の市川猿之助と、豪華な布陣で臨んだ。狂言、歌舞伎など伝統芸を背負う役者と、映画界を代表する俳優とが一堂に顔をそろえる本格時代劇は製作段階から話題を集めた。
「着物を着た演技は狂言の様式とも通じますし、少々、オーバーに演じても構わない。時代劇は演じやすいですね」
萬斎は、「陰陽師(おんみょうじ)」シリーズで平安時代の陰陽師・安倍晴明(あべのせいめい)を演じ、「のぼうの城」では戦国武将・成田長親を演じるなど、時代劇映画に欠かせない個性派俳優としての地位を確立した。